大谷翔平シンドローム

大谷翔平とプレーすると脳がバグるのか。村上宗隆、吉田正尚、山川穂高、牧秀悟など、大谷翔平選手のバッティングを目の当たりにしたせいか、極度の不振に陥るWBC戦士がいるようです。

試合前のバッティング練習は物凄かったですね。柵越えは当たり前、看板直撃や時にはバックスクリーンを超えてしまう打球もありました。角度、速度が異次元、パワー、フィジカルはもちろん、技術が伴っているからこそ、あそこまでボールを遠くに運べるのでしょう。各チームの選手が総出で彼の打撃練習を見に来る映像がよく流れました。

あの光景を目の当たりにしてしまうと、「今まで自分が一生懸命自信を持ってやってきた野球は何だったんだろうか」という気持ちになってしまうのでしょうか。山川穂高選手は「野球を辞めたい」と呟き、ダルビッシュ選手も言っていました。「村上君が怒ってた」と。

もしかしたらこの選手も、大谷翔平シンドロームに苛やまされた一人かも知れません。同じエンゼルスに所属するジャレド・ウォルシュ選手です。

ウォルシュ選手は'93年生まれ、大谷選手のひとつ上の学年に当たります。大卒から2015年にMLBドラフト39巡目(全体1185位)でエンゼルスに入った苦労人です。約4年をマイナーリーグで過ごし、途中2018年には二刀流デビューもしています。2019年にメジャー昇格、2021年にブレイクし、彼の活躍でプホルスはDFAに追い込まれました。しかしながら2022年は低調な成績に終わります。

ウォルシュは2023年のスプリングトレーニングでのインタビューにおいて、「大谷は左打者なのに左中間にある木々を超える打撃をする。右打者でもあそこまで飛ばせば会心なのに。大谷は僕たちとは違うルールでプレーしている。彼の打撃練習は見ないようにしているんだ。傷つくから。」と話していました。

冗談めかしてインタビュアーの笑いを取っていましたが、最新5/7の報道で、ウォルシュは原因不明の神経症を患っていることを告白したようです。

「まさに地獄だった」とのこと。

丸一年以上、不眠、震えに悩み、まともにプレーすることができなくなってしまったのです。また2020年半ばから3回に渡ってコロナウイルス検査で陽性判定を受け、この現実も彼に少なからず影響を及ぼしているのではないかとされています。

壁にぶつかってしまうほどにまっすぐと歩けず、手の震えが止まらず、夜も眠れない。毎日野球をするのが大変だったと。29歳といえば野球選手としては気力体力ともに全盛で、チームの主軸を担う年代です。なぜこんなことになってしまったのかと、さぞや苦しかったことでしょう。

しかしながらユタ州の治療施設で同じような症状で苦しんでいる人たちと出会い、彼の孤独は少し和らいだようです。

このタイミングで彼が病状を公開したのは、おそらくそれがベストと思ったから、隠すのではなく、公にすることが治療にプラスになると判断したからでしょう。

「孤独感をもたらす辛い病と向き合っているのは、自分一人ではないということに気づいた。」彼は語りました。

まだ過酷な症状が残っているかもしれませんが、勇気をもって前向きに病に立ち向かっているウォルシュ選手に注目したいですね。見所は以上です!

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